のせむすびびと vol.2 遊留里 辻さん
創作懐石料理の名店
まるで隠れ家のようなたたずまいが特徴の遊留里。
地元産の滋味深い野菜や、季節の魚介などをふんだんに使った創作懐石料理を提供する、能勢で屈指の評判を誇る名店です。お店で使うお米は無農薬の自家栽培米。
またお店の裏手で豊富に採れる栗やタケノコ、近隣農家が育てた無農薬野菜など、能勢町ならではの安心で新鮮な素材をふんだんに使用しています。
メニューは昼・夜ともに月替わりのコース(2種類)のみで、献立は季節ごとの行事やその時採れる旬の素材を中心に組み立てています。
また、板さんは和食だけでなく洋菓子の修行経験も豊富なことから、献立の最後に出てくるデザートを楽しみにされる女性客も多いのだとか。
お店は予約制となっており、地元能勢町だけでなく宝塚や豊中、奈良から来る常連客も。
来店時に次回の予約をする人も多いため、早めの予約をおすすめします。
女将さん、板さん親子の心づくしのおもてなし
遊留里は女将を務める辻真理子さんと板さんの洋平さん親子で切り盛りされています。料理好きの真理子さんの影響もあり、洋平さんは幼いころから料理が好きで、高校卒業後に大阪・北新地の有名日本料理店で修業を積んだ後、2005年9月に父である信一さんの故郷能勢町に遊留里をオープンしました。
そんなお店だけに、店内の雰囲気はアットホームそのものです。
真理子さんは絶えず各テーブルの間を行き来しながら、献立を一品ずつ丁寧に説明したり、顔なじみの客と談笑したり、若い方にはご飯のおかわりをすすめるなど、細やかな気遣いが絶えることがありません。
また料理は格調高い和懐石をベースにしながらも、「できたて、つくりたて」に強くこだわっており、洋平さんと真理子さんが息を合わせ、テーブルごとにベストなタイミングで提供。
予約制にしているのも、料理の作り置きをしないという強い信念があるからです。
これだけの手間やこだわりに対して、価格はあくまでリーズナブル。
その理由を聞くと「月に1度の楽しみとして来られるお客様も多いので、なかなか値上げがしにくくて」と真理子さんは笑います。
一人ひとりのお客様を何より大切にする姿勢は、人気店となった今も変わることはありません。